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2009年3月 2日 (月)

戦時のミサ

「パウケンミサ」という名前は終曲でティンパニが効果的に使われているからですが、

もう一つの名前「戦時のミサ」と聞いて、反戦に結び付けるのは(○塊の世代みたいで

すが)間違いです。そもそもこの曲が書かれた時期のウィーンは、イタリア方面から攻

め上って来たナポレオンが、すぐそこまで迫って来ている状態ですので、「戦勝祈願」

の意味が強いのです。丁度良い例がプッチーニのオペラ「トスカ」の1幕最後。ナポレ

オンが負けたというニュースで、祝いのミサが行われます。そこで歌われるのがなん

と「テ・デウム」。まあ、攻められる方から見ればナポレオンは侵略者ですし、それを打

ち破る事を祈るのは当然な訳です。

 ハイドンはこの曲を書いたとされる1796年には、大成功をおさめていたイギリス演

奏旅行から帰り、以前仕えていたエステルハージ家に再び雇われていました。ここで

二クラウス2世に命じられたのが年に1度、夫人の聖名祝日にミサ曲を書く事。どこか

で聞いた事が有る人もいますね。そう、ベートーヴェンのハ長調ミサも、この続きで注

文されたものでした(1807)。

 ここで書かれたのが、戦時のミサ、ハイリッヒミサ、ネルソンミサ、テレジアミサ、天地

創造ミサ、ハルモニーミサの6曲です。今までにハイマートで取り上げていないのは

「天地創造ミサ」だけですね。これも素晴らしい作品ですので、一度は聞いてみて下さ

い。

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